頭痛:
様々な原因がありますが、次の場合はすぐに医師に見せて下さい。
・これまでに経験しない頭痛
・嘔吐や意識障害、或いは痙攣を伴う頭痛
・一週間以上持続する頭痛 や一定時間に増強する頭痛
・徐々に増悪傾向にある頭痛
一般に頭痛は、脳血管の拡張によるものや脳内の神経伝達物質によるもの、また肩や首の筋肉から引き起こ
されるもの、髄膜刺激症と言われる頭痛、頭蓋内圧亢進によるなどに分類できますが、病態が一定でなく、
また個人差も大きいため症状からの判断は難しいものがあります。
ただ頭痛のみに対して、他の疾患に伴う頭痛は見逃すわけにはいきません。特に恐ろしい頭痛とされる、
クモ膜下出血や脳腫瘍などによるものを放置しないようにすることも大切です。
一般的には、クモ膜下出血などでは、ハンマーで殴られたような急激な頭痛があると言い、髄膜炎では発熱に
加えて嘔吐を伴いやすく、脳腫瘍では、起床後の頭痛などと言いますが、決し� ��これのみで診断できませんし、
否定もできません。
いわゆる頭痛として最も多いのは、俗に偏頭痛と言われるものや筋緊張性頭痛などですが、風邪に伴う頭痛や
三叉神経痛と言われるようなものも頭痛として訴えられることもあります。
偏頭痛は血管拡張などが原因と言われ頭痛発作時に用いる薬以外に、頻度が高い場合は予防薬もあります。
筋緊張性頭痛は、肩や頸部から頭部に及ぶ筋肉の緊張が原因で、OA作業や持続作業後に生じやすく肩こり
とも関係があり、どちらかと言えば午後から症状が増悪するようです。
頭痛で大切なことは、最初に示したような頭痛があったときには、あるいはこれはおかしいと感じたときには、
人にその旨を伝え、早期に診てもらうことです
めまい:
一般に言われるめまいには、大きく分けて二種類あります。
・眼振や回転性のめまいを伴うもの ・浮遊感によるめまい感
前者の方が症状も強く生じます。嘔気や嘔吐、胃部不快感などを伴い、いわゆる車酔いの状態と同じです。
それに対して後者では、足が地に着かない等の表現が多く、他の強い症状は見られないことが多いです。
先に後者を簡単に説明すると、血圧の上昇や逆に低血圧、全身疲労や自律神経失調状態などでこの症状が
生じやすく、多くは安静によって改善します。しかし中には、脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)を生じていたり、
あるいは脳腫瘍などによることもありますから、日常生活に支障を来すようであれば医師に診ていただいた方
がよいでしょう。
前者の回転性めまいは、多くは内耳障害によります。内耳というのは耳の一番奥で、ここでは音を聞く仕事
以外に体のバランスをとっています。有名な病名でメニエール病と言うのがこの代表です。
しかしそれ以外にも多くの内耳障害があります。しかしほとんどは良性の一過性の障害ですから、短期間に
繰り返したり随伴症状がなければ、恐ろしい病気と結びつける必要は少ないです。また小脳などの障害に
よっても同様の症状を引き起こすことがあります。また脊髄の障害などによっても身体バランスを崩し、めまい
を生じることもあります。
いずれにしてもこの症状は車酔いと同じでかなりつらいですから、ほとんどの方が医療機関を訪れます。
この場合内科でも脳神経外科でも、耳鼻科でもかまいませ� �。
まずは診断と共に症状を抑える治療も大切です。軽い方は内服と安静のみでも改善しますが、
続いたり繰り返したりするときは、早く診てもらって下さい。
立ちくらみ:
ほとんどは血圧を調節する自律神経失調が原因です。しかし、症状があっても日常生活で問題がなければ
(意識を無くすなど)、積極的に治療することは少ないです。
これは、人間は脳への血流をいつも保つため自律神経によって手足や脳、あるいは内臓の臓器への血管を
絞めたり開けたりしているのですが、臥位から急に立ち上がったり、うつむきから顔を上げたりすると、この血管
の反応が瞬時に行えず、一瞬脳への血流が低下するため、能への血流が減少して立ちくらみが起こるのです。
もちろん、症状が強く生じる人や、自律神経を障害するパーキンソン病や糖尿病性神経症などでは、治療の
対象となることもあります。ひどい場合は一度相談してみて下さい。
ふわふわ感:
めまいで紹介した、浮遊感がこれです。前にも書きましたが、多くは血圧の変動などで生じ、重得な症状では
ありませんが、他の疾患の前駆症状として生じることもあり、強い場合や持続する場合には、医師に相談して下さい。
一般的ですが、季節の変わり目や気温や湿度の変化、睡眠時間などとも関連があることもあります。
まぶたがピクピク:
一度は経験ある方が多いと思います。何もしていないのに、まぶたがピクピクする。多くは目の疲れや寝不足
などが原因で眼瞼部の筋肉が一種のけいれんを生じたものと考えて下さい。多くは数時間〜数日で改善しま
すが、気になるため不安を抱きやすいのも事実です。
他に症状がなければ、まずはゆっくり休まれることをお薦めいたします。
持続する場合や明らかに目立つ場合は神経系の障害のこともありますので、神経内科や内科に相談下さい。
耳鳴り:
いやな症状の一つです。しかし原因ははっきりしないことが多く、耳鼻科的にも脳神経的にも異常なくても
生じることがあります。時に「昼は気にならないが夜静かになると遠くで鳴っている」と訴えられる方がみえ
ますが、誰でも神経を集中すれば静寂の中では耳鳴りを自覚することはあります。
高齢者の夜間の耳鳴りには、ラジオをかけたりして他の音が入ることで意識しなくなることもあり、お勧めしています。
他の音があると耳鳴を意識しなくなります。
気をつけなければいけないのが、突発性難聴など、耳鼻科的に異常のある疾患です。
突発性難聴では、めまいや難聴を伴うことが多く、早期の治療が大切です。また聴神経の異常などでも生じます。
また血圧の異常な変動などでも訴える方がみえるようです。
やはり強い症状や持続する場合は医師に相談すべきでしょう。
鼻水・鼻づまり、鼻出血:
風邪や花粉症の一つの症状としてくしゃみ、鼻水、鼻づまりがありますが、続くとうっとうしいですね。
これらは、原因はともかくもほとんどが鼻炎によるものです。ですから鼻炎そのものを抑えるか、あるいは対症的
なものです。風邪であれば抗炎症剤、アレルギーなら抗アレルギー剤を用います。
しかし、鼻閉の中には副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻茸なども含めた鼻腔内腫瘍が原因のものも見られます。
元来鼻腔内は左右不対称ですからどちらかの鼻腔は狭いわけです。そこに他の原因が加われば当然鼻閉と
なりやすいのです。
対症療法や抗アレルギーなどによる炎症の沈静化が治療となります。
鼻出血は、ほとんどがキーゼルバッハ(左右鼻腔内の内側出口近くにある)と言われる部位からの出血です。
鼻出血は少量でも大量に出血した錯覚を持ちあわててしまいますが、落ち着いて圧迫などによって止血を
試みて下さい。上
を向く人がいますが、血液が落ちてくるのを防ぐ以外作用はありません。テイッシュなどの圧迫で止まらない場合は、
圧迫を続けた状態で、受診して下さい。また繰り返し出血する場合、血管を直接処置することも行います。
舌が荒れる:
ざらざらの舌、真っ白な舌など、鏡で時には自分の舌を見て下さい。舌は確かに体の鏡的な要素が強いです。
漢方医学においても舌は重要な診察項目です。胃腸の調子や貧血状態、ビタミンなどの栄養不足、
肝臓病など舌にある程度特徴的な所見が現れてきます。
もし舌に異常が生じたら、生活や食事内容を見直し、気をつけてみて下さい。それでも改善しない場合は、
受診されてはいかがでしょうか。また、舌にカビなどが感染する場合もありますので、口腔内は常日頃から
清潔に保ちましょう。
奥の方を見て、『癌ができている』と言って心配されたことがありますから覚えておいてください。
口臭が強い:
お口臭い!言われたくない言葉ですね。以前から口臭が強い、と言う方は体質もあります。しかし一般に、
口腔内、咽頭喉頭部、胃腸などに慢性的な炎症を持っていると口臭も強くなります。歯槽膿漏、扁桃腺炎、
慢性胃炎など・・ また血液中にニンニクやアルコールなどの成分が増えれば、肺で血液と呼気は関連して
いますから、口臭となります。
また唾液が少ないために口腔内の細菌が増えて口臭が強くなる場合もあります。
昔からの人は別として、原因もなく最近口臭が・・と言う方は、一度健康診断でも受けられたらいかがでしょうか?
ブドウ球菌Bの細菌や関節の痛み
咳、痰:
一番日常的な症状です。いわゆる風邪のごく一般的な症状ですから、咳や痰であわてることはないでしょう。
実際の注意点をまとめておきます。
数日前から・・等という急性のものは、持続したり、症状がひどい場合、悪化した場合には受診すべきでしょう。
発熱もなく食欲もあり元気に生活している場合、咳や痰だけでいきなり結核や肺炎を疑うことは少ないです。
大切なことは、多くは風邪なのですから無理をせず、安静にし、それでも持続したり悪化する場合放置しない
ことです。
数ヶ月続くとか、半年前からとか、数年前からなどと持続する場合一番多いのが、慢性的な気管支炎です。
たばこの吸いすぎや老化に伴う気管支の抵抗力低下、また体質的な異常などが原因です。また結核などの
進行がゆっくりした感染症も注意が必要です。もちろん肺癌など腫瘍によっても生じますが、咳や痰のみで
肺癌が診断できるというものではないです。
声がれ:
医学的には嗄声(させい)と言います。声は、喉頭にある声帯で発せられます。したがってこの周囲に
異常があるといつもと違った声になってしまいます。カラオケで大声で歌いすぎた翌日は、ここが
機械的炎症によって赤く腫れているのです。風邪等によっても生じますが、この部位の腫瘍によっても
生じます。また、声帯を調節している筋肉を動かすための神経が障害を受けても嗄声は生じます。
風邪でもない、大声も出していないのに声がかれて、治らなかったら耳鼻科受診を薦めます。
喉の痛み:
これも多くの理由がありますが、咽頭部や喉頭部、あるいは扁桃腺や上部気管支の炎症が最も多い理由
です。ほとんどは風邪様症状がありますから、わかるはずです。一般的に扁桃腺や咽頭部の炎症に伴う
喉の痛みであれば、嚥下時に増強することも多いです。
しかし時に、異物(魚の骨など)が原因の時もあります。
しかし喉の痛みそれだけから悪性の疾患を疑うような場合は少ないと言えます。
喉がつまった感じ:
実際につまってしまう(狭窄や閉塞)場合と、そんな気がするだけとがあります。
物が胃まで運ばれるのは食道ですが、飲み込む動作をするときに喉頭周囲も大きく影響します。
食道の閉塞や狭窄であれば、胸部不快感や実際に嘔吐となったりする場合もあります。
食道癌や喉頭癌など閉塞に至る場合もありますが、ある日突然生じるわけではありません。
実際食事が可能で、声も異常ないと言う人が、のどがつまった気がした場合、ほとんどが異常ありません。
喉頭神経症など異常がないのに詰まってる感じがすることは案外多く見られます。
飲み込みにくいとか声が出しにくいとかあっても、気にしなければ症状を忘れている(楽しいときなど忘れて
いるなど)のでしたら、あわてる必要はなさそうです。しか し喉頭鏡や内視鏡ですぐ見れますので、
悩まれている方は耳鼻科を受診されたらいかがでしょうか。
その他の症状でお悩みの方へ:
代表的な症状のみまとめましたが、他にも気になる症状があるかもしれません。特に眼科的な症状
は記載していません。
耳鼻科的な疾患や、眼科的な疾患、あるいは口腔外科的疾患は、それぞれの科の特性もあります。
悩まれているようでしたら、早期に受診されることが一番早い解決法だと考えます。
胸痛:
一番多い胸痛は、肋間神経痛や肋間筋肉痛です。しかし、胸痛というと重い病気を考えてしまい、
気になるところです。一般に恐ろしい胸痛としては、心筋梗塞や狭心症、肺塞栓症や動脈疾患が
代表的です。これらは、当然の事ながら心臓や動脈、肺が異常を生じますから、笑顔で「胸が痛むのです・・」
とはいきません。それなりに他の症状を伴い、周囲の人も本人もただ事ではないと言った感じを抱くことが
多いです。ですから日常生活にて苦にはならないが、胸が痛むと言った場合は、このような重症よりのもの
より別の病気を考えるべきです。この中で案外多いのは、いわゆる疲労性のものです。自分ではたいした
運動をしていなくても、あまり使わない筋肉を使うと数時間から数日たって筋肉痛が生じる� ��とがあります。
洗車ワックスや天井の掃除、久しぶりに体を動かした子供の運動会の後など・・
若い痩せた男性に多いのが、突発性自然気胸です。咳を伴ったりする胸痛で、治療が必要な割に軽い症状
のこともありますから注意が必要です。また同じ胸膜の痛みでも、胸膜炎や最近話題の結核による膿胸、癌の
浸潤による胸膜痛もあります。その他疾患をあげればきりがありません。
胸痛だけで肺癌を心配される方もみえますが、一般的にはその状態は進行した状態が多く、既に他に症状を
伴っていることもあります。やはり定期健康診断などをきちんと受けてわかる範囲で自分の状態を見ておく
べきでしょう。
胸痛は、頭痛と同様頻度は高くても、一般の人には判断しにくい症状です。いつもと違った場合は早めに
受診して下さい。
呼吸困難:
少し専門用語となりますが、要するに息が苦しい事と考えて下さい。人は酸素が必要です。
酸素は、血液によって各臓器に運ばれますが、血液中に酸素を取り込み、不必要な二酸化炭素を体外へ
放出するのが肺です。空気の通り道として肺までつながっているのが気管です。また空気を肺の中まで
引き込むための運動が胸郭や横隔膜の運動です。正常に肺で酸素を取り込むためには、1:空気を意識
せずに肺の中まで吸い込まれる運動、2:空気が順調に通り抜けられる気道の確保、そして3:肺の中で
吸い込んだ空気と血液の間で自由にガス交換が行われなければなりません。したがって、このどこかが
障害されたとき呼吸困難を感じるのです。
医学的に代表的なものを示します。1:で有名なのが気胸や肋骨骨折です。意識せずに呼吸するためには、
胸部の筋肉痛だけでも息苦しく感じることもあります。2:では、いわゆる窒息が代表的です。空気の通り
道に何かがつまってしまうのです。他には喉頭浮腫と言ってアレルギー等で気管の入り口の喉頭部が
むくみ空気が通りにくくなるのも有名です。よく神経質になると空気が通らないと訴える方もみえますが、
実際に楽しいときなどは症状がなくなっているのであれば問題ないでしょう。空気はなんとか吸い込めるが、
吐き出すのがつらいと言う病態は、気管支喘息や肺気腫で認められ、この障害の一つと考えて良いでしょう。
3:はいわゆる肺炎や塵肺症などの肺そのものの障害です。これは病名をあげれ� ��たくさんあります。
しかし大切なことは、本当に呼吸困難なのか?と言うことです。そんな感じがする・・と言う場合、実際の
生活で障害となっているか否か考え、障害になっているようならすぐに医師に相談して下さい。
息切れの項も参照下さい。
喘鳴(ヒューヒュー音):
喘息や気管炎などで認められることがあります。息を吸うときか吐くときかで実際は病態が異なることが
多いのですが、喘鳴があると言うことは、前の呼吸困難の項目で示した・の障害、つまり空気の通り道の
障害です。気管支喘息などでは、アレルギー反応などによって気管支が収縮してしまい空気を吐き出す
ときにヒューヒューと喘鳴が出現します。また痰が気管支内に存在していても喘鳴となることもあります。
また心臓が悪く肺が若干みずみずしくなっても生じることがあります。
これまで喘鳴の経験のない方が出現した場合、早期に受診することをお薦めいたします。
息切れ:
呼吸困難に似ていますが、多少の動作ですぐに呼吸困難を感じる場合に言います。医学的に言うと
労作時呼吸困難となります。安静状態に比較して運動などを行いますと、より多くの酸素を各臓器に
送る必要が生じますから、酸素を取り込む、酸素を運ぶのどちらかの働きが悪いと現れる症状です。
単に運動不足だけでも感じますが、心臓の異常で心不全傾向の方や肺気腫などの肺疾患で多く認め
られます。その他いわゆる貧血(俗にふらつきなどを貧血と言いますが、実際には血液が乏しい場合
を言います)でも見られることがあります。
わずかな動作で息切れを感じる方はもちろん、同年代の方に比較して明らかに息切れが激しい場合
も是非相談してみて下さい。
胸やけ:
甘いものを食べると・・・等という胸やけです。医学的に言う胸やけは、胃酸の逆流によって食道に何らか
の変化が生じて自覚する症状です。ご存じのように胃の中には強酸が分泌されていますが、これが様々
な理由で食道に逆流した場合この症状を感じます。胃酸過多症とか逆流性食道炎などと言われて
いなくても、食べ物によっては感じる方も多いようです。また胃の入り口の締まりが悪いと胃液が食道に
逆流しやすいこともあります。もちろん胃や食道の病気でも感じることがあります。繰り返しこの症状が
生じる方は、一度検査をお受けになることをお薦めいたします。
最近はこういった逆流性食道炎の人が多いこともわかってきており、以前より診断治療共に進歩してきて
いますので、胸やけ以外に� �みぞおちのつっかえ感、胃部膨満感などあれば医師に相談してみてください。
躁うつ病のグラフ
動悸:
専門用語ですが、心臓の拍動を強く自覚するような場合を言います。大きく分けて二種類あり、一つは
心臓の拍動リズムに異常があるとき。もう一つは一回の拍動そのものを自覚するときです。前者は
いわゆる頻拍症と言って心臓の拍動回数が増える不整脈が代表的です。
後者には、心臓が拡大し一回の拍動の動きを自覚するような心不全傾向の場合や、整った拍動中突然
生じる不整脈によって拍動を自覚する場合があります。運動後には動悸を感じることは多いですが、
程度が強い場合や軽い体動でも自覚するような場合は問題となります。
動悸そのものの原因を個人が特定することは困難な場合が多く、しかも重得な疾患の前ぶれのことも
多いですから、いわゆる動悸を感じる場合は一度受診して下� ��い。
比較的簡単な検査で異常の有無が判断できます。
みぞおちの痛み:
いわゆる心窩部痛と言われる痛みで胃や十二指腸、時に食道下端の炎症による痛みであることが多い
ですが、時に心臓や胆嚢の痛みのこともあります。稀な場合に、急激な腹筋の使用による筋肉痛の
場合もあります。
しかし一般に消化器系の痛みとして考えられ、中でも胃痛である場合が多いことも事実です。
問題はその性状であり、同じように持続する痛みなのか、山や谷のある痛みなのか、さし込む痛みなのか、
重痛いものなのか、食後に痛むのか、空腹で痛むのかなどが大切です。
これらの症状によっておおむねどこの痛みか判断しますが、一般の方には難しい点があります。
やはり以前から何度も経験している胃の痛みと同じであるか否か、これまで経験したものであるかないか、
などが大切となり ますが、出来るだけ早期に受診することをお薦めいたします。
お臍周囲の痛み:
一番難しいと言っても過言ではない領域です。一般にこのお臍周囲の痛みには多くの原因があり、当然
その原因によって急ぐべきものもあれば、放置しても良いものもあります。原因として多いものは、
急性胃炎、急性腸炎、胆石症、便秘によるものが挙げられます。しかしこれらもその原因や程度が異なれば
治療も異なりますから、ここで説明ですることは不可能です。
理解しておいていただきたいことは、多くの原因があることであり、自己判断で軽い病気と信じ込んだり、
逆に心配しすぎて悪い病気を考えず、これまでに経験したものでなかったり、状態がおかしい場合には
医師に相談すべきであると言うことです。
下腹部痛:
これも難しい領域の一つです。下腹部というと大腸というイメージがありますが、小腸や膀胱、女性なら
子宮や卵巣もあります。下腹が痛いから下痢や便秘と決めつけないで下さい。確かに急性大腸炎など
では、絞るような下腹部痛に下痢が多いですし、便秘では張り痛い下腹部痛を訴える方が多いようです。
また急性虫垂炎(俗に盲腸)では、右下腹部痛が有名ですが、人によっては最初心窩部痛から始まる場合
もあります
また腹痛と訴えていたが、原因は尿管結石と言うこともありますし、帯状疱疹という神経痛を生じる感染症が
原因の時もあります。
痛みは前述したお臍周囲の痛み同様、様々な原因がありますから、自己診断治療に頼らずおかしい場合
は、早期に医療機関を受診して下さい。
下痢:
水みたいな便、未消化物を含む便、血液が混ざった粘液便・・・などまず最初に治療的なことですが、
下痢をしているのに全く食事に気をつけず、油っこいものやアルコールを摂取しつつ、下痢が治らないと
訴える方が案外多いのが事実です。一般的な下痢では、一番食事が大切であることを知っていて下さい。
さて、俗にピーピーなどと表現する下痢とは、通常の便に比較して水分が多いものを言います。
最も多い疾患は急性ウイルス性腸炎で、風邪が腸に入ったなどと言います。大腸において水分を
吸収して適度な堅さの便となるのですが、ここに炎症が起こり機能が十分でないと水分を多く含んだ
いわゆる下痢となります。(結果として続けば脱水の危険性がある。)多くは安静と絶食(ある意味で
腸を休める)で改善しますが、一般には下痢止めや整腸剤を服用したり、脱水の人には点滴で補液も
します。これに対して原因が細菌であると、その種類によって症状も重傷度も異なります。O-157で有名
になったように、中には命にかかわるものもあります。この場合適切な抗生物質や時に全身管理も
必要とな ります。食中毒というのは、食べ物が原因で生じた急性胃腸炎を示します。食べ物が原因です
から、一般に集団発生しやすく、ニュースになりやすいものです。食べ物に存在したウイルスや細菌が
原因となる感染型と、食べ物の毒が原因(きのこやフグなど)の毒素型があります。
同じウイルスや細菌が原因でも、人から人に感染した場合(多くは経口感染)は食中毒とは言いません。
腸炎の原因としては他に神経的なものもありますし、未だ原因がはっきりしないものもありますが、
多くは慢性的な経過をとりますので、急な下痢の場合注意すべき事は、腹痛の程度、便の性状
(水様か、粘液状か、血液を混じているか・・・)であり、激しいものや、血液が混じていたりするもの、
あるいはこれまでに経験しない症状を伴うものは早期に受診して下さい。またいつもの下痢と考えていても、
持続したり発熱が続く場合は一度受診することをお薦めします。
便秘:
現代人では、多くの方が苦しんでみえます。便秘は、いやなものです。出るべきものが出てくれない。
出ないとお腹に老廃物が貯まっている。そんな感じを抱かせ、実際美容上も良くありません。実際の
便秘の機序としては直腸まで運ばれた便が、順調に排出されないものと、直腸までなかなか便が
運ばれてこないもの、そして腸管全体の動きが悪いものなどに分けることが出来ます。
よく言われることですが、適度な水分、適度な食物繊維、適度な運動、そして十分な睡眠は、便秘に
ならないため大切です。腸管などは迷走神経と言って休息しているときに働く支配を受けていますから、
睡眠不足は便秘の原因となります。しかし慢性的に便秘で苦しんでいる方は、やはりお薬の力を借りて
すっきりとすべきでしょう。
時に大腸の腫瘍などで便秘となることもあるため、急に最近便秘になったと言う方は、一度相談された
方がよいかもしれません。
便に血が付く:
いわゆる血便というものです。消化管の中で出血した場合、多くは血液の色である赤色ではなくなり、
黒っぽい色となります。したがって便に赤い血が付くと言うことは比較的出口に近い(肛門に近い)部位
からの出血言うことになります。最も頻度が高いのは痔です。その他にも肛門周囲のただれによって血
が付くこともあります。また急性腸炎でも出血する場合もあります。
いずれにしても血便の場合は、自分でその原因に心当たりがなければ是非受診していただきたいと思います。
残便感:
便をしてもまだ残っているような気がする事です。実際気がするだけでなく、便が残っていることも多い
のですが、直腸から肛門部に異常があるとそう言った症状を感じやすくなります。便秘の随伴症状とも
考えられますが、異物によっても残便感を覚えることもありますから、新たに自覚するようになった方は、
一度相談されてはいかがでしょうか。
その他の胸部・腹部症状の方へ:
ここに示した症状は、代表的なほんの一部です。これ以外にも悩まれる症状も多いでしょう。
診察の上で、指導をして頂くのが、最も早く、確実な解決方法です。早期に受診されることをお勧め致します。
肩こり:
肩こり・・つらい人は本当につらい症状です。いわゆる肩こりは、背部から肩、後頸部の筋肉の
疲労や緊張によって生じます。多くは血行障害が基礎になっていますが、持続性の筋肉疲労も
原因です。近年胸郭出口症候群と言って、胸部から頸部へつながる部位が狭い人に多い肩こりも
提唱され、これは血行不良が生じることが原因です。
対策として、一度試していただきたいのが肩こり体操です。定期的にこの運動を取り入れることで
症状が軽減した方も多いです。また日常の動作の改善も大切です。例えばOA作業の人は、
必ず画面を見下ろす様にして、キーボード操作は肘まで固定した状態で行います。また姿勢は
正しく背筋は伸ばした状態が良いでしょう。こう言った対策をしても症状が続く場合、ビタミンB2やB6
の内服や注射、また血行を良くする磁気製剤や消炎鎮痛剤の湿布薬も用いられています。
また風邪で有名な葛根湯などの漢方薬も効果的な事があります。大切なことは、何が原因かを知り、
まずその状態を回避する日常の生活習慣の改善から考えることでしょう。
(腕の)挙上で肩が痛む:
俗に40肩や50肩と言われる状態に近いでしょう。もちろん肩の筋肉や靱帯、骨や関節の障害に
よっても生じますが、これらの中で最も多いのが40肩です。簡単に言えば徐々に痛んできた
肩関節に無理な動作をさせることによって、慢性的な疼痛が生じるもので、多くの場合挙上すると
肩が痛いと言った訴えになります。肩の関節は、数種類の筋肉や靱帯によって腕を体に引っ張り
つけるような形でできており、ここが回旋運動などを繰り返すことで徐々に緩んだり痛んだりする
わけです。炎症が原因ですから安静が大切ですが、慢性的なものでは、完治が難しいのが多い
のも事実です。
代謝性疾患、高いamonia
一般的な湿布や安静治療にて改善しない場合や、症状が重い場合はやはり受診すべきでしょう。
しかし多くの場合対症療法にとどまるようです。スポーツ選手などでは、スポーツ医学を掲げるような
整形外科医に診てもらうことが多いです。
背部痛:
原因はたくさんあり、放置して良いものから急を要するものもあります。動くと痛い、延ばすと痛い
などという場合は筋肉や骨の異常が多く、続く場合は整形外科の受診をすすめますが、多くの場合
一過性の筋膜炎などが多いようで、安静にて軽快します。しかし動作に伴わず痛みがある場合、
内科的疾患の可能性も高くなります。胸膜の炎症や動脈の病気などでも生じますが、胸痛と同じく
肋間神経痛のみのこともあります。解離性大動脈瘤と言う疾患では、突然背部や腰部に痛みが生じ、
病気の進行によって痛みの部分が移動する場合もあり、この病気は重症で、高血圧や糖尿病、
高脂血症などによる動脈硬化性の疾患です。胸膜の刺激症状としての背部痛もあり、細菌性胸膜炎
や近頃問題となっている結� �性の胸膜炎でも痛みが生じることもあります。また肺癌が胸膜に浸潤
したりすれば当然痛みとなります
いずれにしても、体動と関連しない背部痛で、しかも突然生じた激烈なものや持続する鈍痛などの
場合には一度受診することをお薦めいたします。
胃の裏が痛む:
胃の裏というのは背部と腰部の間くらいと考えて下さい。後で述べる腰部痛や前に述べた背部痛と
共通するものもありますが、それらはここでは除きます。多くの場合は、胃や十二指腸の痛みが多い
ようですが、中には膵臓などの痛みのこともあります。食事との関連性などが痛みにある場合は、
受診を薦めます。また急なこの部位の激烈な痛みは膵臓などの急を要する場合もあり、放置しない
で下さい。
一般にみぞおちが痛み、裏側にも痛みが・・と言う場合は、胃や十二指腸の疾患が多いようです。
腰部痛:
腰痛として一般的ですが、その中にも恐ろしい疾患もあります。腰痛は、俗にぎっくり腰が有名ですが、
骨や筋肉のみならず内科的疾患でも生じます。しかし、動かすと痛い、じっとしていれば大丈夫など
と言うものはやはり整形外科的なものと考えて良いでしょう。ぎっくり腰は、いわゆる急性の筋膜炎が
原因であり、安静が治療の基本となりますが、予防として腰部、腹部の筋肉の強化も必要であり、
日頃の腰部保護の基本を守ることや腰痛体操などは大切といえます。また、ぎっくり腰のみならず
椎間板ヘルニアななど多くの疾患が原因で腰痛を来すこともありますから、足に痛みやしびれが
あると言ったもの以外でも、おかしいなと思うような痛みの場合は是非受診して下さい。
内科的疾患として最も多い腰痛は尿管結石でしょう。これは、腎臓でできた小さな石が尿管に入り、
膀胱に至るまでの間尿管の蠕動運動により痛みを生じるもので、激烈な痛みです。ほとんどは一側
のみに生じますが、両側の場合は痛みのみならず、水腎症などの予防上早期に加療が必要です。
もちろん一側でも放置せず受診することを薦めますが、痛みを即座に治癒するような治療は期待
しない方がよいでしょう。その他にも女性の場合婦人科疾患でも腰痛が生じたり、また背部痛で
示したような動脈硬化性の疾患でも生じることがあります。誘因のない腰痛の場合はこういった
病気も考える必要があります。
臀部から太股に痛みが走る:
腰痛で触れた整形外科的な病気と考えて良いでしょう。一般的には坐骨神経痛が有名ですが、腰部の
脊椎に守られた脊髄の神経の一部は下肢に延びています。したがってここの障害によって臀部や下肢
にしびれや痛みが走ることがあります。神経痛と笑わず、早い間に受診することをお薦めいたします。
その他の腰部・背部の症状の方へ:
腰部や背部の症状は、整形的なものが多いようですが、ここではほんの一部しか紹介できませんでした。
いずれにしても症状が持続する場合や、お悩みの場合は、早期に受診されることをお勧め致します。
どのような科に診て頂くべきかなどわからない場合や、参考となる意見程度でしたら、お答え致しますので、質問して下さい。
尿が近い:
排尿のメカニズムとして、尿をためておく膀胱、膀胱の出口を閉めている括約筋があります。膀胱に
尿がたまるとそれを尿意として脳が認識し、排尿の準備(トイレへ行くなど)をします。そして排尿をする
時になると、出口を閉めていた括約筋が緩み、貯めていた膀胱そのものが収縮して排尿します。
また男性では尿が出て行く尿道に前立腺という部分があります。
尿が近い・・・と言う中にはこれらの異常が原因となることが多いのです。
一般に頻尿の原因として膀胱炎が最も多いでしょう。膀胱の炎症によって常に尿意を感じてしまうのです。
また残尿感や排尿痛なども膀胱炎によく見られる症状です。
しかし、膀胱炎以外にも前立腺肥大や他の原因で尿が近くなります。
近年、切迫性尿失禁と言う� ��葉と共に過活動性膀胱という言葉を聞かれたことがあるかもしれません。
簡単に言えば、膀胱が過剰に反応して収縮したりするため、尿意を感じると我慢できず失禁してしまったり
するのです。実際にはこういった場合、夜間の頻尿が伴ったりすることも多く、尿が近くなる原因となります。
また男性で多いのが前立腺肥大など尿道の狭窄による頻尿です。尿道が狭窄するため十分に排尿できず
結果として残尿が多くなり、すぐに膀胱が満たされて尿意を感じるのです。またこれが強くなると横溢性尿失禁
(あふれ出てくる)なども見られることがあります。
他にも多くの原因で頻尿となります。夜間に多く尿生成をしてしまい夜間頻尿となる場合もありますし、
ただ神経(精神的という意味)だけで頻尿とな� ��場合もあります。
また糖尿病の血糖管理が不十分ですと、高血糖となりこのため尿が近くなると言う症状が現れることも
あります。
脳血管障害や認知症に伴う排尿異常、脊髄損傷などに伴うなどより専門的なものもあります。
近年頻尿や尿失禁などはより専門的に診断し的確な治療が行えるようになってきました。
急な症状などは内科医などでも対応可能でしょうが、持続する場合や排尿困難などが伴う場合は泌尿器科
で専門的に診ていただくことも大切です。
尿が出にくい:
一般に機能的な問題と、尿の通り道が細い場合の器質的な障害があります。前立腺肥大や前立腺癌
によって尿道(膀胱から出口まで)が狭窄していると当然排出が困難となります。このような場合、
残尿(尿が全部出ずに残ること)や頻尿となることもあります。また便器に向かってもなかなか排尿が
できないなどの症状も考えられます。膀胱の収縮が悪かったり、膀胱の括約筋(出口の栓みたいな働き)
の働きが悪くても尿が出にくくなります。一般に高齢者や脳血管障害後などに多い神経因性膀胱と
呼ばれる状態が代表的ですが、その他にもさまざまな理由が加わっていることも考えられます。
急に排尿困難となった場合も徐々に進行する障害の場合もその原因を調べる意味でも受診して下さい。
但� ��神経因性膀胱などの病態の治療は困難なことが多いのが現状です。
残尿感がある:
実際に残尿があるのかないのかによっても異なります。尿が近いの項目で書きましたように、膀胱炎
による症状が多いでしょう。これは膀胱の内部が炎症を生じるため、尿の溜まり具合を感じる神経に
異常知覚が生じるものです。こういった場合は病気の改善と共に軽快する事がほとんどです。
また神経によっても残尿感を覚えることも少なくありません。特に尿が近いの項目で示したように若い
女性など、何かを悩んだりして神経を使い、これによって生じる残尿感のために頻尿となっていることが
あります。これに対して実際に残尿がある場合の機序は複雑です。残尿の機序は、ここでは除きますが、
糖尿病や前項でも示した神経因性膀胱などがあります。
排尿時に痛む:
多くは炎症です。膀胱炎や尿道炎によるものが多いです。これらの場合急に出現してきた排尿痛であり、
ほとんど自己診断可能かと思います。しかし原因がない場合や慢性的に経過する場合などでは、診察を
受けるようにして下さい。
尿に血が混ざる:
いわゆる血尿です。尿に血が混ざるのは、腎臓、尿管、膀胱、尿道のどこからでもおかしくありません。
目に見えるような血尿から顕微鏡でないとわからないものまであります。ここでは、自覚症状ですから、
目に見える血尿を中心にお話しいたします。
多くは膀胱や尿管が原因です。特に膀胱炎や尿管結石は有名ですし、頻度も高いでしょう。
しかし膀胱腫瘍などでも肉眼的血尿を来したりすることがあるので、自覚症状がなくても、受診すべきです。
但し明らかに膀胱炎であるとか尿管結石と言った症状がある場合は、そちらの症状とあわせて受診を決めて
下さい。持続する場合は受診すべきです。また若年者では先天的な腎臓の異常などでも肉眼的血尿を
生じることがあります。
精液に血が混ざる:
年代によって疑う疾患も異なりますが、繰り返すときは受診して下さい。若年者では炎症性のものが
多いですが、どこに生じるかによって程度も異なります。やはり精液に血が混じる場合は速やかに受診
すべきでしょう。また高齢者であれば腫瘍性の病気などの否定も必要です。
睾丸が痛む:
別に打たなくても痛む場合です。何とも痛い話ですが、睾丸捻転や睾丸炎が考えられ、すぐに泌尿器科
を受診して下さい。
性交時不能:
いわゆるインポテンツ。近頃はEDとも略します。相変わらずバイアグラの話題が多いですが、本当に
悩んでみえる方には、バイアグラは良い薬と言えるでしょう。しかし性的刺激なしに勃起するものではない
ことや、血管拡張剤との併用において重大な副作用が生じることなどから、遊び半分に用いる薬ではない
ことを十分理解して下さい。その上で、しっかりと医師に相談し処方されることをお薦めいたします。
また糖尿病などの自律神経障害がある場合には、無効である頻度も高いようであり、基礎疾患がある
場合には、まずその治療を優先すべきです。
不正出血がある:
閉経以後の方でも、若返ったと喜ばず、注意が必要です。一般に不正そのものの意味が定義しにくい
ですが、ここではとにかく異常な出血として説明いたします。早くなったとか延びている、狂っていると
言うものは除きます。
やはり最も注意すべきは婦人科的な腫瘍性疾患でしょう。もちろん膣炎などでも出血を来すこともあり
ますが、是非受診して診てもらって下さい。
帯下が多い:
生理的範囲を超えている場合は、受診すべきでしょう。専門的なコメントは控えますが、炎症や腫瘍性疾患
による場合が多く、量のみならず臭いや性状においても異常があれば早期に受診して下さい。
かゆみが強い:
陰部のかゆみはつらいですね。男性で最も多いのは、白癬菌つまりインキンタムシでしょう。女性では、
トリコモナス感染によるものや最近ではクラミジヤ感染なども多いようです。また毛ジラミなども案外頻度
が高いようです。高齢者ではカンジダなどと言うカビの一種の感染もあります。また単に皮膚の
アレルギー反応などの場合もあるようですので、悩まずに受診して下さい。自己診断は予想以上に
難しいようです。
その他の尿・生殖器の症状の方:
泌尿生殖器系は多彩な症状が多く、微妙な訴えの違いもありここでは、十分に説明できませんでした。
とにかく症状が持続したり、悪化傾向であるなら、放置せずに受診されることをお勧め致します。
私は内科医ですので、お答えでない場合もありますが、どうしてもお悩みの場合や、どの科に行くべき
かなどお答え致しますので、そのときはメールにてお尋ね下さい。
手足のしびれ感:
申し訳けございませんが、以下はスクロールにて症状を探してください。
手足のしびれ感は、多くの場合末梢神経によるものです。この中には、糖尿病などの他の疾患に合併して
生じるものもあり、持続したり繰り返して生じる場合、けっして放置しないで下さい。しかし一過性の場合は
特に治療をしなくても改善することがありますが、ビタミン剤などを用いることもあります。また運動障害や
知覚障害を伴うものは、中枢神経異常による場合もありますので、精査を受けるようおすすめいたします。
手の関節が変?:
手の関節が動かしにくい、腫れるなど。手指の関節は、慢性関節リウマチを代表に自覚症状を呈しやすい所
です。朝起きると指がむくんだ感じがする。などという症状は、多くの方が経験されています。また指を曲げたり
伸ばしたりすると関節に違和感を覚えるとか、指の関節が痛んで、腫れている感じがするなどという訴えも
多いです。大切なことは、指の関節のみの症状なのか、全体の中の一つの症状なのかと言うことでしょう。
指の関節ののみの症状としては、整形外科的にいくつか疾患があります。炎症性のものでは、痛みを抑えたり、
炎症を鎮める治療が中心ですが、ひどい場合は手術のこともあります。しかし、原因が何なのかによりますから、
強い痛みや機能障害、また持続する場合は受診して下さ� ��。全身疾患に伴うものとしては、慢性関節リウマチが
有名ですが、他にもいくつかあります。しかしこれらを心配するあまり、症状が日常生活上問題にならなくても、
自分では指がこわばっている気がしている方も多いようです。前者同様痛みを伴ったり、症状が強かったり、
持続する場合は是非受診してはっきりさせて下さい。
手指がこわばる:
前の項目の延長となります。前日に塩分を取りすぎた、指の関節を使う作業を前日に行った、水分過剰であった、
変な格好で寝てしまっていた、寝不足気味である、などの手指のむくみ感が生じる原因もなく、特に朝のこわばり
と表現される状態が強い場合には、念のため、受診していただくべきかと思います。もちろん原因が何かを調べたり、
全身疾患の否定を行うためです。
肘が痛む:
俗に言うテニス肘や野球肘が有名です。肘の関節の過剰な運動や過剰な伸展、あるいは慢性的な疲労により
関節炎を生じたり、靱帯などの炎症を生じることがあります。時には関節部の骨に異常が生じていることもあります。
一般的な抗炎症の治療などによって改善しない場合は、受診されるべきです。もちろん、曲がらないとか伸ばせ
ないなどの機能異常や痛みが強い場合はすぐ受診して下さい。
手がふるえる:
我々が見た目に振るえる状態を振戦と言います。大きく動くようであれば痙攣の範疇に近づきますが、一般に
振るえるようにみえる場合は振戦です。これは筋肉の異常によっても生じますが、多くの場合神経異常です。
ある程度の高齢者に見られる老人性振戦が有名ですが、その他にも多くの原因があります。若くして急に振戦が
生じてきた場合はもちろんのこと、その他でも初期症状のことがありますから、できるだけ早期に受診して下さい。
膝が痛む:
中高年の女性であれば、ほとんどの方が訴えられます。多くは、長年の膝への負担によって徐々に関節が変形
を生じる変形性漆関節症ですが、他にも多くの炎症性疾患があります。若い方が運動中によく生じる捻挫は、
内側側副靱帯の損傷によるものが多いですが、元々膝の関節は多くの靱帯や筋肉によって固定支持されて
いますので、これらの障害によって漆関節異常は生じ得ます。また全身性の炎症性疾患(慢性関節リウマチなど)
によっても膝関節が障害を受けることも少なくありません。
膝は、体重を支えるばかりでなく自由な行動を行うにおいて重要な場所です。痛みや違和感があればできるだけ
早期に整形外科医に相談しましょう。
こむら返り:
ギューっとひきつってくる筋肉の痛みはつらいですね。医学的には、筋クランプと言い、筋肉の異常な収縮が
生じるためのものです。過剰な運動や運動不足後の急な動作などによっても引き起こされますが、体のバランス
が狂っているときや、時には血圧の薬によって生じることもあります。とにかく生じてしまったら、しっかりとその後
マッサージして筋肉をほぐすようにし、繰り返す場合は医師に相談して下さい。
足がむくむ:
いわゆる浮腫と言う状態です。原因は、心臓病、血圧、静脈異常、リンパ異常、周囲の炎症などたくさん
あげられます。しかし原因によって、その後の治療や予防などが異なりますので、素人判断せず正しい原因を
診断してもらって下さい。一般に両側か片側か、膝より上か下か、むくみの程度はどのくらいか、痛みは伴うか否か
などで鑑別が可能です。多くの方は、むくむと腎臓が悪いと短絡的に考える方が多いようですが、足の浮腫のみ
で腎臓疾患である場合はむしろ少ないかもしれません。
静脈が膨れている:
下肢静脈瘤と言う状態です。るいるいと、怒張している人もみえます。多くの場合下肢静脈の弁機能不全
(静脈には一方通行にするための弁が付いている)が原因です。しかしその弁機能不全が別の原因から
生じることもありますので、注意が必要です。軽度の間であれば、下肢弾力ストッキングなどによって進行
を遅らせることも可能です。また特殊な治療や手術も考慮されることがあります。いずれにしても状態と
原因をしっかり診断していただいた上で、美容上や機能上問題であれば医師と相談する事になります。
足の指の付け根が痛む:
ここでは痛風発作の意味で書きました。しかし、痛風のみならず、多くの原因で足の指の付け根が痛む
ことはあり得ます。痛風の場合、多くは親指の付け根で、発赤、腫脹(腫れること)を伴い、俗に布団の重み
でも痛いくらいの激烈な痛みです。当然受診していただき、疼痛の緩和をはかりますが、抜本的には血液中の
尿酸が問題ですので、痛みがなくなっても医師の指示に従いましょう。その他の原因の痛みは多くは
整形外科的なことが多いですので、持続したり激烈な場合や、周囲に変化が見られる場合は早期に
受診して下さい。
その他の手・足・運動の症状の方:
私は、整形外科医ではないので詳細なことはわかりかねます。症状が続いたり、悪化傾向であれば
早期に受診されることをお勧め致します。
また、どのような科に診て頂くべきかなどわからない場合などは、お答え致しますので、質問して下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿