俳優で薄毛でなくなったのは、彼だけではない。コメディー俳優のRob Brydon氏は、 ex-EastEnderを演じたShaun Williamson氏やDragons' Den judgeを演じたDuncan Bannatyne氏と同じく最近、髪の毛が生えている姿が写真に取られている。
Williamson氏やBannatyne氏は、マンチェスターの中心にある病院でBessam Farjo医師のもと自毛移植を受けている。"手術の後にいちばん変わるのは患者の表情だ"とBessam Farjo医師は語る。
"(髪の毛を取り戻したことにより)、より自分に自信を持ち、自分を信じることができるようになることで、以前よりも笑顔が増え、アイコンタクトもするようになることがわかる。多くの人々にとって髪の毛が薄くなることは重たいことであり、そして髪の毛はなくなってしまう"とBessam Farjo医師は語る。
50歳になるまでに、40パーセントの男性が何らかの薄毛を伴う。そして髪の悩みをもつ男性のうち75パーセントが、自己への自信に問題を抱いていることを認めている。
統計データーでは、薄毛を止めるために何らかの対策を講じている男性は20パーセント以下であるが、これはほとんどの男性が薄毛の進行を止める上で、有効なものは何もないと考えていることを示している。いっぽうでイギリスの薄毛関連商品の市場規模は1年当たり最低でも10億ポンドはあると見積もられている。
FUT法による植毛では、髪の毛を取り戻すのに約7,000ポンドの治療費がかかる。そんな大金はないという男性にとって代替手段はあるのだ。しかしそれらの代替方法は本当に、お金を出す価値があるのだろうか?そして効果があ� ��のだろうか?
●なぜ男性は薄毛になるのだろうか?
男性の薄毛、そしてどれくらいの量の髪の毛をどれくらいの期間で失うのかという個々のケースについては、遺伝子が大きな役割を果たしている。
男性型脱毛症は、体内においてDHTが多く生成されることにより起こるものであり、DHTは頭部の毛髪の毛包を萎縮させ、ついには毛包を死に至らしめる。
その他の薄毛の要因としては、ストレス、甲状腺の問題、鉄分の不足などがあげられる。
●FUT法とは何か?
俳優James Nesbitt氏は、毎年FUT法による自毛移植を受ける3,000名のイギリス人男性の中のひとりである可能性がある。過去においては、自毛移植というともっと広い面積の頭皮を採取して移植するものであり、しばしば碁盤の目のようにおかしな仕上がりになってしまうものであった、
"自毛移植は髪の毛がふさふさに見える大きな効果をもたらしてくれる。"と、Bradford大学の毛髪研究者であるDesmond Tobin教授は語る。
FUT法には2種類の方法がある。'Strip harvesting' という方法はより一般的な方法である。これは後頭部または側頭部から、毛包と共に毛髪を薄く剥いで、2本ないし3本の小さな単位にカットするものである。
足messagu与えるする方法
それらは、薄毛の部位に切り込みをいれ、1平方センチメートルあたり100本の毛髪が移植されていく。移植のための髪の毛を採取した部位は、周りの頭髪で目立たない。
自毛移植の手術は1回あたり、7時間から9時間ほどかかり、治療費は4,000ポンドから7,000ポンドであり、これはどの程度の広さを移植したのかによりかわる。出血はごくわずかで、包帯などは必要ない。手術の後は患者はそのまま帰宅することができる。
"FUT法による自毛移植は、移植する髪の毛が残っていれば移植を受けることが出来るが、患者が全体的に薄毛である場合は、医者も自毛移植を行わないだろう。"とThe Institute of Trichologistsの代表であるMarilyn Sherlock氏は語る。
"自毛移植により毛髪を移植すると、移植された髪の毛はいったんは抜けて、薄毛の原因となる男性ホルモンの影響を受けない髪の毛によって生え変わる。移植された毛髪は有害な男性ホルモンを含んでいない"と語る。
FUT法におけるもうひとつの方法とは、毛包単位採取法(Follicular Unit Extraction :FUE法)であり、これは特殊な器具を使い、いちどに2本ないし3本の毛包を採取し、そのまま移植する方法である。
FUE法は、手間のかかる手術法であるため、つうじょうは小さな範囲を移植する場合に行われる。広い範囲を治療する場合には、2回か3回の手術が必要となり、費用もstrip harvesting法より若干高くなる。
Strip harvesting法、FUE法の両方とも美容外科によって行われ、痛くはないが、かといって気持ちのいいものでもない手術である。移植された髪の毛はいったん抜け落ち、新しく生え変わり成長していくのが通常のパターンだ。
ほとんどの男性または女性は自毛移植をうけることができるが、自毛移植を行った後、移植された部位での髪の毛が抜けまだら模様になってから、抜け毛が止まるまで待つことがより重要である。でないと二度目の手術に必要な健康な毛包が残っていないかもしれないからである。
自毛移植を受ける患者は、健康な毛包がたくさんある必要はない。しかし完全に薄毛になってしまっている場合は、自毛移植できる見込みはない。そのような場合もごく少数ながら行われる場合もあるが、それは薄毛が深刻な精神的� ��痛の原因となっている場合だけである。
一部の企業では、Choi法 やDirect Hair Implant法といった別のタイプの自毛移植を進めているところもある。しかしこれらの方法は一般的なものではなく、標準的なFUT法とは若干相違するものである。
●薄毛の代替治療法には何があるのか?
薄毛治療薬として市場で出回っているメジャーなものとしては、フィナステライドとミノキシジルがある。フィナステライドは、プロペシアの商品名でも売られており、錠剤のかたちで摂取し医者の処方がいる。これは頭皮におけるDHTの生成を抑制するものである。
フィナステライドを摂取しているやく半分の男性において、一定期間のうち、髪の毛が戻り、その他の大半の男性においては抜け毛が止まる。髪の毛が再び生えるのは、使用を開始してから約6ヶ月から9ヶ月のうちである。しかし1年たっても効果が無い場合はあ きらめたほうがよい。
カフェインはどのような形を入って来ない
報告されている副作用には、発疹、性的な問題が含まれる。またフィナステライドは女性が使ってはいけない。胎児の奇形の原因となることが見つかっている。一ヶ月あたりに必要な費用は35ポンドである。
ミノキシジルは、ロゲインの商標でも売られており、医者の処方があれば薬局でも買うことができ、NHS(イギリスの国民健康保険)でも利用可能である。ミノキシジルはジェルタイプまたは液体タイプであり、頭皮に塗ることで使用する。
男性によってはかゆみを感じることもある。これはミノキシジルがアルコール分を含んでおり、皮膚が乾燥するためである。40分経過すれば洗い流すこともできる。
85パーセントの男性において 髪の毛が再びはえ、女性も使用することができる。効果は数ヶ月程度であらわれる。なぜ効果があるのかは分かっていないが、おそらく血管を拡張させることと関係のある可能性がある。
通常の濃度の製品であれば一ヶ月あたり、15ポンドである。これらの薬は継続して使用する必要がある。年齢によって効果がなくなるということはない。
他にも市場には多くのミネラルやハーブといった錠剤やローションが出回っている。中には亜鉛や鉄を含んだものもあり、これらはタンパク質の合成を促進することで強い髪の毛を生み出すとされている。またアゼライン酸を含んだものであれば毛包にDHTが到達する量を減少させてくれる可能性がある。
これらのものは害はないものの、効果という点については、フィナステライドや� �ノキシジルほどの効果は期待できない。これらの商品にはイラ草といった成分を含んだProcerinや、サメの軟骨をベースにした新しい治療薬であるNourkrinがある。
Provillusという薬はエゾウコギを含めたその他の成分にミノキシジルを含めたものである。しかし普通にミノキシジルを買ったほうがいいだろう。1ヶ月あたりの費用は25ポンドである。
Marilyn Sherlock氏は、 フィナステライドやミノキシジル以外のものは避けるべきであると言う。"市場では薄毛に効果があると称するものがたくさん出回っています。もしそれらに薄毛を治す効果があるのなら奇跡です。"と語る。
Tobin教授も同様の意見である。"フィナステライドやミノキシジルは医学的に証明されている唯一の薬です。市場には胡散臭い薄毛治療薬がたくさん出回っている。気をつけるようにしましょう。薄毛が始まって、まだ髪の毛が残っている初期の段階で使い始めたならば、フィナステライドやミノキシジルが最も効果的です。"
フィナステライドやミノキシジルは継続して使わなければいけない。そうでないと効果はなくなる。しかしネットで購入する場合はニセモノの場合もあるので気をつけるように。あなたは現実的に物事を見なければならない。
"どのような薄毛の治療法も髪の毛を完全に元に戻してくれるわけではない"とTobin教授は言う。"男性によっては、治療薬にたいして反応がないという場合もあります。しかし最も印象的なのは、髪の毛を完全に元の状態に戻してくれるようなものは極めてまれということです。"
"ミミズを頭にのせると髪の毛が元に戻るなどといわれたことがありますが、しかし科学的な根拠は薄いと思います。"と語る。
●新しい薄毛治療
私は、腸チフスの予防接種を必要としない場合
HairMaxレーザー育毛ブラシは、臨床試験で薄毛に効果がある証拠を示したとして最近アメリカのFDAに承認されたが、確実に効果があるとおすすめできるものではない。
他の薄毛治療薬と併用して使い、1週間に3度、1回当たり10分程度、レーザー育毛ブラシであなたの髪の毛をとかせばレーザー光があなたの毛包を刺激して髪の毛をはやしてくれるかもしれない。
費用は基本バージョンで250ポンド。とくに副作用は報告されていない。
次の新しい薄毛治療は毛髪培養になりそうだ。現在のところ、自毛移植では、患者が移植する髪の毛の量には制限があるが毛髪培養ならば、健康な毛包がひとつあれば、いくらでも供給することができる。� �髪培養は研究中であり、5年程度で実用化する可能性がある。
●ボトックスが薄毛の解決策に?
ビバリーヒルズの美容外科医であるSimon Ourian医師は過去3年にわたり、美容整形でシワ消しに使うボトックスを薄毛との戦いのために使ってきた。Simon Ourian医師の母親のガンの化学療法による副作用の頭痛を治療するうちに、ボトックスを注射したところ、その注射した周囲に髪の毛が生え始めた。
ボトックスの頭皮注入による一般的な副作用は、一時的な腫れ、痛み、変色である。"この結果には驚いた。"とSimon Ourian医師は語る。"ボトックス注射は、頭皮の緊張を減らし、血流を促進させることにより、毛包の周辺組織を活性化しているようだ"と語る。
ボトックス治療にかかる費用は500ドルから7,000ドル。
●次なる手段は?
もし薄毛が心配になったら、医者に相談してみよう。さまざまな治療法をアドバイスしてくれることだろうし、毛髪の専門医を紹介してくれるかもしれない。ただしその紹介してもらった医者がThe Institute of Trichologistsのメンバーであるかどうかはちゃんと確認しておこう。
Salvar Halldor Bjornsson氏は、34歳のマーケティング部長でロンドン西部に24歳の医療助手をしている妻と暮らしている。2007年にFUT法による自毛移植を受け費用は5,000ポンドだった。
"私は19歳の時に髪の毛が抜け始めた。とてもショックだったが、周りの人たちは私の額がうすくなるのをからかった"と語る。
"薄毛の進行を止めるためにできることは何でも試した。しかしどれもうまくいかなかった。hair systemという名前のカツラの一種のようなものをためしたこともあった。"という。
"(薄毛は)自分自身への自信に大きな影響を与える。ある日、私はインターネットで自毛移植について調べたが、私は少し怖気づいた。まわりに自毛移植を受けたなんていう人はいなかったし。自毛移植を受ける病院を決める前に、いくつかの病院に相談をした。"
"結果は素晴らしいものだった。おかげで物事への見方が完全にかわった。人生で初めて、人から自分の年齢をあてられたんだ。自分が30歳のとき、まわりの人たちは私を40歳だと思っていた。もっと髪の毛が薄くなれば、周りの人たちは、あなたのことをハゲと言うだろう。彼らはあなたがどのような気持ちでいるのか気付かない。"
"自毛移植の仕上がりはとても自然だ。 昔からの付き合いの長い人もいるが、私が自毛移植を受けたということをまだ知らない。"
"私のように若くして髪の毛を失う人たちはたくさんいる。髪の毛が薄くなり始めたら打つ手がないと信じているかもしれないが、実際には打つ手はあるのです。"と語る。
■いただいたコメント
いつも拝見させていただいております。お世話になってます。フェーズに関しての質問なのですが、どの段階まで行けば市場への投入が現実味を帯びるのでしょうか?
流れとしてはフェーズ1で安全性を重視して成果を確認、フェーズ2で小中規模での実験、フェーズ3で中大規模での実験、その後FDA等に申請、通れば市場へ、という解釈で良いのでしょうか。
(もちろん企業によると思いますが。またフェーズ3で中止になることもあるようですし。)また国によってはフェーズ2後、申請が通れば市場投入も可能であると目にしたことがあります。
intercytex社はフェーズ2を終えて少なからず成果も出ているようですが、フェーズ3と同時進行で市場に投入しないのでしょうか?市場に投入する段階になっても回数を必要とするだろうと記載されておりますので、今から段階的に始めることも不可能ではないと思うのですが。
長くなってしまい申し訳ありません。
ご意見ありがとうございます。コメントでもご指摘いただいたように、市場投入が現実味を帯びるのはフェーズ3に入ってからとの解釈で差し支えないと思います。フェーズ3と同時進行で市場に投入していないという点についてですが、確かに多くの人たちが早期の市場投入を希望していると思います。
この理由のひとつには、なによりも技術的な完成度をより高める必要があるという点は大きいでしょうし、特に再生医療では移植した細胞が腫瘍化しないかどうかという中・長期的な安全性が検証される必要があると思います。
またこれとは別に去年からの金融危機でIntercytex社のキャッシュが2009年末には不足することになる状態にあり、現在は提携先や買収してくれる企業を探している状況もフェーズ3の実施� �阻んでいる要因かと思います。
今回の金融危機のあおりをうけて再生医療メーカーもかなり厳しい状況にあるとは思いますが、なんとか乗り切ってくれることを希望したいですね。この毛髪培養や毛髪再生医療の研究開発はIntercytex社以外でも多くの研究機関やメーカーが行っていますのでこれからも確実に進歩していくはずですので、実用化を楽しみに待つこととしましょう。
■引用元
Revealed: New techniques that may have helped James Nesbitt beat his baldness | Mail Online:より翻訳。
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